【特別寄稿】
水を支える「インフラ」と不動産
東北大学工学研究科土木工学専攻 教授 久田 真 氏
2018年12月に改正水道法が成立した。今後の動向が注目されるが、仙台圏の不動産においても、水を支える「インフラ」が地域の価値にとって重要な意味を持つ。
インタビュー
安心R住宅制度の導入を推奨 (公社)宮城県宅地建物取引業協会 会長 佐々木 正勝 氏
地下鉄沿線は依然好調、期待感もあり、しばらくは底堅いと見ていると話す宮城県宅地建物取引業協会の佐々木正勝会長。今後は安心R住宅制度導入を積極的に推奨し、ストック社会に必要な中古流通の環境づくりに力を注ぐ。
インタビュー
地域に根差した解決策を模索 (公社)全日本不動産協会 宮城県本部長 小林 妙子 氏
仙台の不動産は堅調ながらも一時期の勢いが感じられないと話す全日本不動産協会宮城県本部の小林妙子本部長。空き家問題については自治体との協定を結ぶ準備を進めつつ、全国組織を生かし事例を研究、地域に根差した空き家等の利活用を模索する。
◆青葉区
JR仙台駅中心に投資続く
青葉区では、JR仙台駅を中心にさまざまな開発が進行中で、基準地「中央2丁目1番1外」の地価は、1平方m当たり328万円となった。一方、一番町では「一番町4丁目9番4外」が同172万円となった。また、東北大学農学部跡の大型開発が控え、上杉の地価が住宅地、商業地とも急上昇している。
◆宮城野区 東口の懐の深さが躍進の鍵
「強い東口」にけん引され、上昇を続ける宮城野区の不動産市場。東口では、ホテルラッシュが続いている。需要はあれど物件が出回らない状況が、さらに価格を押し上げている。「東口は懐が深く、将来的に西口と逆転する可能性も」と話す不動産業者もいる。全域で見ると「そろそろ潮目が変わるのでは」と見る向きも。
◆若林区
地価上昇中も住宅地の伸び鈍化
2017年度の地価調査では、県内地価変動率上位6位のうち5カ所を占めた若林区だが、18年度は3カ所に減。地下鉄東西線効果も落ち着きをみせてきた。さすがに連坊で坪100万円には届かずに天井を打ったか。それでも商業地は前年以上の上げ幅を示す。イオンスタイル仙台卸町オープンの影響もありそう。
◆太白区 上げ止まりの気配と二極化
発展著しい「あすと長町」、仙台市地下鉄南北線「長町南」駅周辺、富沢駅西の区画整理事業地を中心に太白区の地価は「上げ止まり」の様相を呈している。一方、最寄り駅徒歩10分から15分圏外が賃貸の空き室率が高まったり、地価も横ばいになるなど立地により二極化も進んでいる。
◆泉区
泉パークタウンに721区画開発
地下鉄沿線の人気の持続と大規模な住宅開発の発表、大型商業施設の一部開設など、泉区の住環境にとって選択肢が増えるニュースが相次いでいる。一方、5区の中でも高齢化率が高い泉区。人気エリアとの二極化が現れており、今後のまちづくりが不動産価格に影響してくるとみられる。
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